色覚多様性を考慮したデザインについて

なぜ色覚多様性に配慮したデザインが重要なの？

色覚多様性を持つ人々も含め、すべてのユーザーが利用できることはこれからの社会に必要です。この配慮が無い場合、色の違いがわかりにくい人々にとって、情報が適切に伝わらない場合がしばしば起こります。受け取る人によって違った情報が伝わってしまうことは良いことは言えません。

視覚的に区別しやすい色の組み合わせや適切なコントラスト、テキストやアイコンの併用によりすべての人にとってストレスのない快適さは今後ますます求められていくでしょう。

また、多様なユーザーに配慮した取り組みは、関わる人たちから信頼を得るためにも重要と考えられます。

色覚多様性の種類

色覚多様性は人によって色の見え方が異なることを指します。
見え方の測定や判定をすることは容易ではないため、実際には本当に多様な見え方があると考えられます。

・すべての色をモノクローム（白黒）で見る色覚。
・比較的多数な色覚で、赤と緑の色の区別が難しい色覚。
・青と黄色の色の区別が難しい色覚。
・一部の色や色相のみ区別しづらい色覚。

などの色覚があると言われています。

色覚多様性に配慮したデザインの例

色以外のものでも理解できる

重要な情報を伝えるために、色以外の要素（テキスト、アイコン、パターンなど）を使用する。

くっきりとした高コントラストな配色

背景色と前景色のコントラストを高め、パキッっとさせることで読みやすさが向上する。

色の組み合わせに注意する

赤と緑、青と黄色など、色覚によって区別しにくい色の組み合わせを避ける。

多様な色覚を知るための例

多くの色覚での見え方

赤

緑

オレンジ

黄緑

赤と緑の違いを感じにくい色覚での見え方

赤

緑

オレンジ

黄緑

※実際にこのように見えているとは限りません。

見え方の違いの例

肉が焼けたのか識別しにくい

信号の色も違いを感じにくい

見やすいとされているグラフや表もこんな風に見えている

※実際にこのように見えているとは限りません。

色覚の多様性に配慮したデザイン

このような色覚の多様性を理解をした上でするデザインと、そうでないデザインではどちらの方が多くの方にとってストレスが少なく快適だといえるでしょうか。

色覚多様性への配慮は、公共の不特定多数向けや大企業だけが対象ではないと思います。
今後このような多様性の理解を深めることは誰にとっても重要です。